遠視
遠視とは?
遠視は、眼球の奥行き(眼軸)が短い、または角膜や水晶体の屈折力が弱いため、光が網膜の後方で焦点を結ぶ状態です。軽度の遠視は日常生活に支障がないことが多いのですが、遠視の程度が強いと目のピント調節力で補おうとするため、目が疲れやすくなります。
-年齢による遠視の影響-
⚫︎赤ちゃん・子供
赤ちゃんは軽い遠視の状態で生まれ、成長とともに遠視が軽減していきます。子供は調節力が非常に優れているため、強い遠視でも気づかれにくい場合があります。しかし、適切に対応しないと目の疲れや集中力の低下、さらには弱視や斜視につながる可能性があるため、早期発見が重要です。
-弱視・斜視についてはこちら
⚫︎成人・高齢者
年齢とともに調節力が低下(老眼)するため、遠視の症状が目立ちやすくなります。老眼が進むと、最初に近くが見えづらくなり、さらに進行すると遠くも見えづらくなることがあります。
<遠視の主な症状>
- 視力の低下
- 眼精疲労
- 頭痛
- 斜視のリスク:強度の遠視が未矯正の場合、調節性内斜視を引き起こすことがあります。
遠視の原因は?
遠視には2種類あります。
(1)軸性遠視
眼球の奥行き(眼軸)が正視よりも短いことが原因で起こります。遺伝的な要素も大きいです。
(2)屈折性遠視
角膜や水晶体の屈折力が弱いことで起こります。レーシック手術などの屈折矯正手術を行った後や皮質白内障などで起こる場合があります。
多くの場合、両方の原因が混在しています。
遠視の治療法は?
基本的には眼鏡やコンタクトレンズを使い、適切な度数のレンズで視力を矯正します。特にデスクワークや手元を見る機会が多い方は、これらの使用により眼にかかる負担が軽減され、眼精疲労の症状に効果があります。