加齢黄斑変性
見え方に異常がないか
普段から注意することが大切です
加齢により目の奥にある網膜の中心部分である黄斑に障害を生じ、視力が低下する病気が加齢黄斑変性です。放置すると進行し、視力の回復が不能になってしまう怖い病気で、比較的最近までは治療法がありませんでしたが、近年の治療により多くの患者様で視力の改善や維持が出来るようになりました。早期発見のため、普段から物がゆがんで見えないか片目ずつチェックすることが大切です。
こんな場合はご相談ください
- 視力が低下した
- 視野が欠けている
- 視界の中心に暗い部分がある
- 飛蚊症の症状がある
- 物がゆがんで見える
など
検査について
OCT(光干渉断層計) / OCTA(光干渉断層血管撮影)
OCTは網膜の断層画像を撮影する機械です。加齢黄斑変性では網膜の下の脈絡膜という組織から出てきた新生血管という異常血管が破綻して出血や、網膜のむくみを来たしますが、断層画像にてその状況を詳細に観察することが出来ます。また、当院ではOCTAというOCTを用いて眼底の血流を描出する新しい検査も可能であり、従来は蛍光造影剤を注射して行っていた新生血管の評価などを、造影剤無しで迅速に行うことが出来ます。
治療方法
硝子体内注射
加齢黄斑変性では血管内皮増殖因子(VEGF)という物質が新生血管の発症や進行に関与していると言われています。その働きを抑える作用を持つ「抗VEGF薬」といわれる薬を目の中に直接注射する治療法です。月に1回の注射を3ヶ月間繰り返し、その後は状況を確認しながら、必要に応じて追加の注射を行います。
サプリメント
ビタミンC やビタミンEなどの抗酸化ビタミンと亜鉛を一緒に摂取することで、加齢黄斑変性の進行がある程度抑制できるとする研究結果があります。加齢黄斑変性の予備軍といえるような所見がある方や、片目が加齢黄斑変性になった方にはサプリメントがお勧めです。